平成24年10月14日(日)は岩手県盛岡市で認知症の講演会でした。
土曜日が東京でのポッドキャスト収録でしたので、少し手前の一ノ関で宿を取り、14日の午前中に3時間かけて一人世界遺産である平泉を回りました。
一人で贅沢ですが、一ノ関タクシーの千葉さんにガイドもお願いしました。
最初は、厳美渓を訪れました。
1927年に国の名勝及び天然記念物に指定された場所です。
平泉というと神社仏閣ばかりかと思っていましたがこのような天然の名勝もあるのです。
その後は、達谷窟毘沙門堂にも寄っていただきました。
801年、征夷大将軍であった坂上田村麻呂が、ここを拠点としていた蝦夷を討伐した記念として建てた毘沙門天をまつった堂です。
寺境内の西側には、東西の長さ約150メートル、最大標高差およそ35メートルにおよぶ岸壁があり、その下方の岩屋に懸造の窟毘沙門堂があり、かなりの迫力です。
さらにその西側の岸壁上部には大日如来あるいは阿弥陀如来といわれる大きな磨崖仏が刻まれていて、全く基礎知識なく寄ったのですが素晴らしい場所でした。
その後は、有名な毛越寺で庭園を堪能し、中尊寺に行く途中は、金鶏山にもよっていただきました。
金鶏山は中尊寺と毛越寺のほぼ中間に位置し、平泉を守るため雌雄一対の黄金の鶏を埋めたという伝説が残っています。
歴代の奥州藤原氏が山頂に経塚を築いた信仰の山で、平泉のまちづくりの基準となったようです。
登り口付近には、義経妻子の墓と伝えられる五輪塔がありました。
その後は、メインの中尊寺です。午前10時前でしたが、すでに多くの観光客で賑わっていました。
そこでは偶然「平泉」の世界遺産登録を慶讃し、東日本の復興を祈願して、重要文化財「一字金輪佛頂尊坐像」が御開帳されていました。
過去には12年ほど前に御開帳されていて次はいつ見られるか分からないものです。
それでも、これを見るだけで800円かかるためか観覧される方は少なく、自分が観ているときも空間には、タクシーの運転手さんと二人しかいませんでした。
この大日如来は、人肌の大日如来」と親しみ称されるものでとても良い記念になりました。
その後は、中尊寺に伝わる文化財・宝物を永く後世に伝える宝物館である讃衝蔵を見て、気持ちが盛り上がったうえでの金色堂です。
これは、知識・情報を高めてから見ることができ、とても良く考えられた流れでした。
途中、『旅行ですか?』という質問に対して、思わず『はい』と答えそうになりましたが、気を取り直して盛岡へ講演に向かいました。