Daigoさんのメンタリズムとは、『行動、態度、言葉から相手の心理を読み解き、思うままに誘導する技術』と定義されます。その基本として、“観察し分析し、相手からの信頼を得て誘導する”そうです。現在は、パフォーマンスは引退されたそうですが、当日も会場からのリクエストに答えてくれました。会場から、“心を読まれない自信がある3名“が代表となり、6種類のマジックから1本を選び、目隠ししたDaigoさんが当てるというものです。結果は、3名とも正解。それぞれ、どれとどれを迷い、なぜ選んだかまで説明されていました。まさに科学です。
そんなDaigoさんのようなパフォーマンスはできませんが、私が専門とする神経内科も、質問と所見だけで診断は可能です。例えば、『手のしびれ』を訴えた患者さんがいたとします。いつから?突然?両手・片手?といった質問に2-3の診察をすれば、放置すればよいケースから、緊急入院となるケースまで判断できます。あまりに簡単に診断できるため、逆に患者さんや家族に納得いただくために、敢えて画像診断を加えるほどです。
電車の中にいても、あの人はパーキンソン病、あの人はパーキンソンの中でも血管性。さらにあの人は、過去に末梢性の顔面神経麻痺の既往があるなど飽きません。Hp上の認知症無料相談で、項目を入力してもらうだけで、通常のアルツハイマーとは違うと判断し、結果クロイツフェルツヤコブ病(人間の狂牛病)が見つかったことさえあります。
そんな習慣のためか、セミナーの最後に『Daigoさんは、ADHD(注意力多動障害)ではないですか?』 と質問しました。彼も自覚しているようでしたが、懇親会の席で逆に『初対面の人に、ADHDでないですか?と聞いてしまう人こそがADHDじゃないですか?』と逆に診断されてしまいました。さすがメンタリスト、的確に診断されてしまいました。