【お薦め本の紹介】選挙権も返納?成田悠輔さんの『22世紀の民主主義』

【お薦め本の紹介】選挙権も返納?成田悠輔さんの『22世紀の民主主義』

最近は、SNSをはじめTV等でも引っ張りだこの成田悠輔さんです。日本の現状に対する視点は、恐ろしいほど論理的で冷静な分析をされています。とくに「政治家への定年や任期を考えるなら有権者についても考えるのが自然だろう」は納得です。免許と一緒に、選挙権も返納してもらうぐらいのドラスティックな改革が望まれます。

  • 断言する。 若者が選挙に行って「政治参加」したくらいでは何も変わらない
  • 若者自身の行動も追い打ちをかける。日本の若者の投票先は高齢者の投票先とほとんど変わらないという事実だ。
  • 今の日本の政治や社会は、若者の政治参加や選挙に行くといった生ぬるい行動で変わるような、そんな甘っちょろい状況にない。
  • 経済と言えば「資本主義」、政治と言えば「民主主義」。勝者を放置して徹底的に勝たせるのがうまい資本主義は、それゆえ格差と敗者も生み出してしまう。生まれてしまった弱者に声を与える仕組みが民主主義だ。暴れ馬・資本主義に民主主義という手綱を掛け合わせることで、世界の半分は営まれてきた
  • 世論に耳を傾ける民主主義的な国ほど、今世紀に入ってから経済成長が低迷
  • コロナ禍初期によく議論された「人命か経済か」という二者択一(トレードオフ) の議論がおそらく的外れなことも意味する。 現実には人命も経済も救えた国と、人命も経済も殺してしまった国があるだけだった
  • 何をすべきか政治家はわかってるんだ。すべきことをしたら再選できないこと
  • 立川談志のこんな言葉を思い出す。 「酒が人間をダメにするんじゃない。人間はもともとダメだということを教えてくれるものだ」  これと同じことが民主主義についても言える気さえしてくる。 「民主主義が人間をダメにするんじゃない。人間はもともとダメだということを教えてくれるもの」
  • 本当に問題なのは、情報通信環境が激変したにもかかわらず、選挙の設計と運用がほとんど変化できていないこと
  • こうした環境下では、政治家は単純明快で極端なキャラを作るしかなくなっていく。
  • 民主主義が意識を失っている間に、手綱を失った資本主義は加速して独走する
  • 政治家への定年や任期を考えるなら有権者についても考えるのが自然だろう。選挙全体の脱皮と若返りのため
  • たとえばブラジルでは、 70歳以下の有権者のみ投票が義務(罰則つき) になっていて、それ以上の年齢の有権者の投票は自由になって
  • 今の日本の 20代は本当に崖っぷちな状況だ。過半数の人が資産ゼロで貯金 10万円以下、わずかな給料で自転車操業している状態だと考えられている。体を壊してちょっと働けなくなったら一瞬で破綻する人が今の日本の若者の多数派になっている。この状態で遠い未来に向けた国家としての投資を考えろと言っても、無理がある
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