平成25年2月13日(水)に、免許の更新に行ってきました。
なぜか2年に1度は違反をしてしまうので、ありがたいことに2時間の講習を受ける機会をいただきました。
『車間距離保持義務違反の罰則の強化』、『後部座席でのシートベルト着用の義務付け』、『聴覚障害者のワイドミラー使用条件による免許取得』、『飲酒運転周辺者に対する罰則の整備』など学びの多いものでした。
なかでも、認知症専門医としては、75歳以上の免許証更新の場合の講習予備検査の導入〈平成21年6月1日施行〉には関心がありました。つまり、記憶力や判断力を検査して、さらに講習を受けてから免許証が更新されるのです。
しかし現場としては、かなり認知症が進行していても講習予備検査をパスしてしまうため困ってしまいます。外来では、医師として運転をやめるように指導はするのですが、田舎ゆえに交通手段が乏しいため運転をやめてもらうことは難しいものです。しかし、最近ではてんかん患者さんによる事故が繰り返されたため、医師も説明責任を問われます。少なくとも自分の患者さんが、当事者にならないために厳しく指導させてもらっています。
高齢者の場合はいくら元気でも、とっさの判断力、運動機能は間違いなく衰えているものです。さらに聴力・視力の衰えも避けることはできません。銀行協会は、70歳以上の高齢者には、一律リスク商品の当日販売はしないようにしています。運転については、ドライバーだけでなく歩行者が被害を受けます。
専門医としては、全国のどこかで認知症高齢者が大きな事故を起こす前に、 “80歳以上は車の運転は禁止”とするほどの処置が必要ではないかと考えています。