老若男女、誰もが騙される危険があります。実際私の母親もオレオレ詐欺で150万円騙されています。本書では騙されないために、「相手を知って、自分を知る」ことが薦められています。具体的には、犯罪者のだますテクニックを知るとともに、被害者がだまされてしまう心理を知ることが重要なようです。
- 「面倒なことになる前に解決したい」という心理につけこむ
- QRコードを見ただけでは、アクセス先のサイトのURLを確認することはできません。犯罪者は、これを悪用し、個人情報やクレジットカード情報などを入手するための詐欺サイトのURLをQRコードで見えないようにし、利用者がURLの怪しさに気づくことなくアクセスするように誘導してきます。 このようなQRコードを用いた詐欺は「クイッシング」 とも呼ばれています。
- 犯罪者がよく使うメッセージアプリの代表として「テレグラム」 が挙げられます。テレグラムの大きな特徴が、「シークレットチャット」という機能を持つことです。シークレットチャットでは、1対1のやりとりが暗号化され、チャットした内容を当事者以外に知られることはありません。犯罪者はこの機能を使用して、犯罪者内で情報交換をおこない、個人情報を入手します。
- 最初は軽い気持ち、あるいは闇バイトだと気づかずに応募してしまう人もいますが、履歴書に個人情報を書いて渡してしまうと、逃げることもできず、逮捕されるまで犯罪グループの末端として犯罪に加担させられてしまうことになります。
- 恋愛感情のような強い感情をすぐに抱かせるのは難しいので、犯罪者は長期間コミュニケーションをとることで被害者をだましています。
- 2024年度に警察庁から報告された資料では、恋愛感情に起因する詐欺被害の約 48%が500万円以上の被害です※。このように、長期間のコミュニケーションには相応の大きなリターンがあるのです。
- まちがいなく投資ができていると思わせるために、資金を一度引き出させる
- 被害者は、一度儲けが出ていることを確認すると、味をしめ、どんどん送金してしまいます。最悪の場合、自身の資産が底をつくほど送金してしまうこともあります。
- 投資詐欺は、ほかの詐欺に比べても1件あたりの被害額が大きい 傾向があり、多少コストが大きくてもリターンが大幅に上回る、犯罪者側にとってのうまみが大きい犯罪といえます。
- キャッシュカード詐欺盗の認知件数に占める高齢者( 65 歳以上)の割合は 99・2%です。そして、うち男性が 14・0%、うち女性が 85・2%となっています
- 犯罪者より体力が劣っているであろう高齢女性が1人でいる世帯を事前に調べて狙っている可能性もあります。
- メールやSMSの本文に書かれているメッセージとURLを見比べてみる 詐欺メールやSMSの本文には、詐欺サイトに誘導するURLが埋め込まれています。 詐欺メールやSMSを見分ける手段の1つとして「本文に書かれているメッセージやサービスの内容(いわゆるオフィシャル情報)とURLを見比べてみる」 という方法があります。
- 「アクセスしてから判断しよう」 「詐欺だと思うけど冷やかしで見てみよう」 などと考えて安易にアクセスするのは危険です。 不審なURLには絶対アクセスしない ようにしましょう。
- 事前に URLスキャンサービスを利用 して、安全かどうかチェックしてからアクセスするようにしましょう。 URLスキャンサービスでは、URLをコピーして入力、実行ボタンを押すだけで、URLのアクセス先が危険なサイトかどうかを調べることができます。
- 「相談は恥」と思わない 相談・共有することを心がける
- 何があったのか一連の流れを声に出して話す ことで、自分の中でも整理でき、 「あのときの話し方が怪しかったな」 「本当にかんたんに儲けることができるのかな」 など、違和感に気づいたり、冷静になって考えたりすることもできるでしょう。
