『妻のトリセツ』。『夫のトリセツ』。さらに『息子のトリセツ』、『娘のトリセツ』といずれも読んでとても共感できました。さすがにトリセツシリーズも終わりかと思ったら、今度は『夫婦のトリセツ』 です。(ちなみに以前には『定年夫婦のトリセツ』も出版されていました。)いい加減にやめておこうかと思いましたが、どこか心惹かれて購入。やはり改めて学びのある内容でした。さすが黒川伊保子さんです。
- 共感してもらえない妻も、共感を強制された夫も、どちらもかわいそう
- 夫の脳では「妻は猛獣」で、妻の脳では「自分は子猫」だというギャップが、夫が妻を敬遠してしまう原因を作っているように見える。
- 50 代 60 代の女友達が、それぞれことばは違えど、「50になるまで、なんであんなふうに、心を突き動かされたのかしらね。憤りにせよ、情愛にせよ」と言うようになった。
- この世の夫婦の心のもつれは、愛が足りないから発生するわけじゃない。多くの場合、過剰だから発生するのである。
- 多くの男性の脳が「遠く、動くもの」派、多くの女性の脳が「近く、綿密」派なのである。
- 動物の雌雄は、免疫抗体を作り出す遺伝子の型が一致しない相手に発情する。子孫の遺伝子のバリエーションを増やすためだ。免疫のタイプが違えば、外的刺激に対する生体の強さの種類が違う。その違いは、ちょっとした感性に表出する可能性が
- エアコンの適正温度が一致しないと嘆く夫婦は多いけれど、それも、生き残るための遺伝子の戦略
- 子どもを産まないまま成熟していく女性脳は、その母性を、社会や周囲に向けて照射する。弱き者の守り手になり、組織の大事な要になることが多い。(尼、巫女、斎王、シスター)
- この世の対話方式には2種類ある 心を優先する人は「共感型」、身体を優先する人は「問題解決型」という対話方式
- 共感型対話の特徴は、「ことのいきさつを語る」「気持ちを話す」、問題解決型のそれは、「結論を言う」「やるべきことを話す」
- 共感型は問題解決型を「わかってくれない」「話を聞いてくれない」「頭ごなしに聞く耳持たない、ひどい人」と思い込む。 問題解決型は共感型を「文句ばっかり」「自分のことばっかり」「全体が見えない、愚かな人」と
- 対話の極意は、たった一つ。「自分の話は結論から言い、相手の話は共感で受ける」
- 「だから言ったじゃないの」は、雑誌のアンケートで、夫が妻にムカつくワードのナンバー1
- 夫たちに、伏してお願いしたいのは、アドバイスは、共感やねぎらいの後にしてほしい
- 女性の脳には、異性への警戒スイッチが搭載されている。異性からのアクション(ことばにせよ、行為にせよ)に、反射的に「これって、攻撃では!?」と疑う本能である。
- 「おかず、これだけ?」と言われてもムカつかなくていい。たいていは「このおかずで、ご飯、全部食べ切ればいいんだよね」という意味なので、「そうよ。足りなかったらふりかけもあるけど?」と言ってあげればいい。
- 夫婦の対話は、命の危険が迫っているとき以外は、「共感で受ける」を基本
- 男たるもの、自分が「うまくいったこと」の報告は、妻に「ありがとう」を言うために、自分が「美味しかったこと」「楽しかったこと」の報告は、妻に「今度、きみと行きたい」を言うためにするものだと心得
- 愛を伝えたかったら、「相手の使った形容詞」+「わかる」+「大丈夫?」のトリプルショットにしてみよう
- 大切なひとの、人生の敵になるか支援者になるか。否定文のつくり方一つで、人間関係を180度変えてしまうの
- 子どもが痛い思いをしたら、「痛かったろう。かわいそうに」って言ってあげよう