考えよう、本当の高齢者向けサービスとは?

2013-08-02

医学部生だったころ、渡辺淳一さんの本は随分読んだものでした。伝記としては『花埋み』『女優』『遠き落日』など、医療をテーマとした社会派的な作品では『白い宴』『麻酔』『白夜』などに夢中になったものでした。最近では、『化身』『失楽園』『愛の流刑地』などの恋愛ものに変わったため少し縁遠くなっていました。

そんな、渡辺淳一さんの新作愛ふたたびを読みました。あらすじは、“愛妻の死を契機に、第二の人生を楽しむ決心をした73歳の主人公に突然襲われた、回復しない性的不能。絶望と孤独のどん底に突き落とされた彼の前に、亡き妻の面影をしのばせる女性が患者として現れる。シニア世代の恋愛観、人生観が一変する渡辺文学の到達点。”という内容です。

私の外来でも、数人の方に定期的にバイアグラを購入いただいています。お恥ずかしい話ですが、“何歳になっても、薬だけ飲めば大丈夫”と考えていました。この本では、ある程度の年齢になるとバイアグラを飲んでも効果がなくなることを知りました。そうなると、確かに恋愛観、人生観が変わるのかもしれません。

最近、もう一つ興味のある事件がありました。


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“警視庁保安課は、平均年齢63歳の高齢者向け売春クラブの経営者を売春防止法違反(周旋)容疑で逮捕した。過去に摘発した売春クラブでは平均年齢が最も高いという。保安課によると、売春していた女性は46〜73歳の計16人。経営者は「『超熟女』専門で営業した」と容疑を認めている。最高齢の73歳女性は生活保護を受けながら「アルバイト感覚で働いていた」と話している。逮捕容疑は82歳の男性の要請で、台東区のホテルに売春相手として女性(64)を派遣したとしている。客の大半は年配で2001年以降、計3億2000万円以上を売り上げたとみられる。”

“愛ふたたび”の内容と、これだけ繁盛していた高齢者向け売春クラブの記事は、高齢者の固定概念を変えるべきものです。介護に関わるものとしては、“高齢者である以前に男性であり、女性であること”を頭の片隅に入れておくべきことだと思いました。

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