藤達也さんが便失禁!!・・映画サクラサク

2014-04-25

平成26年4月6日、すっかり桜が散った品川で映画『サクラサク』を見ました。事務所の敷地内に映画館があることは、自分にとって素晴らしい事です。認知症の専門医としていろいろ語りますが、映画としてはとても素晴らしかったです。私自身、認知症を抱えた元家族であったことが、認知症を専門とした原点です。途中、何度も共感から目頭が熱くなりました。

それでは、専門医として幾つかコメントを

・ まずスポンサーが、ジェネリックメーカーの東和薬品であったこと。従来であれば、認知症の薬を作っているメーカが候補になりそうですが、これも時代でしょうか?
・ 劇中で、“あの日から認知症が始まった”、というシーンがありますが、これは間違いです。認知症は突然発症しません。必ず、予兆があります。おかしいと思ったら先送りせず早期受診を!劇中の主人公は受診が遅すぎます。
・患者さんは、運動機能からすると、典型的なアルツハイマーです。正直、劇中ほど“良い時と悪い時の差=まだら”がないことが特徴です。“認知症イコールまだら”と考えている人が見えますが、アルツハイマー型認知症は血管性ほど“まだら”ではありません。
・ 認知症には、病前性格が影響します。主人公はかなり潔癖な方だと思われます。日記の中で、自分の異変にも気がつかれています。このようなケースは、現実の患者さんでも見られます。
・ 映画では、認知症患者さんに家族全体が関わることで、その絆が深まっています。現実的ではないと思われるかもしれませんが、私の経験では、その際の両親の態度や行動が家族関係の礎になることは結構あるものです。
・ 全体として在宅介護、家族介護を 奨励しすぎている感があります。現実は、在宅だけでなく、ときに施設サービスも含めた介護をお勧めします。誰かが、自分の人生を捨てて介護する時代ではありません。


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以前紹介した、愛アモーレの主人公といい、今回の愛のコリーダに出演していた藤竜也と言い、若い時に二枚目として鳴らした彼らが認知症を演じる時代になったのです。いずれ、我々も自分の人生で認知症を演じることになるのかもしれません。

 

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