血糖値スパイク(=食後高血糖)をもつ総合内科専門医として、令和2年4月からリアルタイム血糖値測定器「フリースタイルリブレ」を装着しています。そのため、食品選びの際は、血糖への影響を気にしています。特に、菓子パンについては、種類に関わらず糖質が多すぎて、選ぶことができないほどです。
しかし、糖尿病専門外来をやっていると、「昼食は菓子パンを食べるぐらいです」や「小腹がすくと、菓子パンをたべる程度です」と言われる患者さんが結構いらっしゃいます。高齢の方にとっても、菓子パンは軽食であって、大してカロリーも糖質もなく、糖尿病にも悪影響を及ぼさないと考えているようです。
具体的に、代表的な菓子パンの糖質量カロリーをご紹介します。
カロリー(kcal) | 糖質量(g) | |
あんぱん | 305 | 60.8 |
メロンパン | 432 | 66.1 |
まるごとソーセージ | 437 | 38.4 |
カレーパン | 384 | 36.6 |
アップルパイ | 508 | 55.7 |
小倉&マーガリン | 439 | 55.9 |
恐ろしい糖質量です。その上、菓子パンは糖質量が多いため、急激に血糖が上昇。身体も急激に血糖を下げようとするため、空腹感を刺激して、食欲が増進してしまいます。そのため菓子パンを食べ始めると、いくつも食べたくなる欲求を感じることさえあるのです。
糖尿病が気になる人には、出来れば、一日の糖質量は200gに抑えたいと考えています。たかが菓子パン一個で糖質60g前後は多すぎます。これを、複数個食べれば、あっという間に糖質オーバーになってしまいます。このような恐ろしい、高血糖の悪循環に陥らないためにも、菓子パンの接種はできるだけ控え、サラダなどの野菜と一緒に、少量をシェアして食べることをお薦めします。