【お薦め本の紹介】全財産日本円は愚。『Xデイ到来 資産はこう守れ!』

【お薦め本の紹介】全財産日本円は愚。『Xデイ到来 資産はこう守れ!』

藤巻健史さんとは、一緒に講演をしたこともありますし、岐阜県土岐市で講演をお願いしたこともあります。世間的には、藤巻さんを「煽る人」、「オオカミ少年」といった批判をされる方もいらっしゃいます。しかし冷静に藤巻さんの話を聞き、本を読むと理屈として納得できます。少なくとも、「資産の半分以上は外貨で持つべきこと」が理解できるはずです。正直、自分は全資産を日本円でしか持っていない経営者とはお付き合いをしたくないとさえ考えています。

  • 日本は「異次元緩和」という名のもと、「禁じ手中の禁じ手」とされている財政ファイナンス(国の歳出を中央銀行が通貨を刷ることによって 賄うこと。つまり中央銀行が通貨を発行して、国債を直接引き受けること)を世界最大規模で行ってきたのですから、ハイパーインフレになるのは必至
  • 今、世界で起きているインフレは「通貨の刷りすぎによるインフレ」です。
  • そのことがわかっていないと、ロシアのウクライナ侵攻やコロナ禍が収まったらインフレが鎮静化するなどと誤解してしまうのです。ばらまかれた資金を回収しなければ、インフレは収まりません
  • 重要なことは、日本のバブル経済時は資産インフレという強烈なインフレ要因を、円高という超デフレ要因が相殺したという点です。
  • 多くのマスコミは2021年 11 月の「テーパリングの開始」を、「量的緩和の縮小」と訳したのです。完全な誤訳です。 正しい訳は「債券購入額の縮小」。
  • 不況は一時的なもの。それよりインフレを放置したら生活が崩れてしまう、経済が長期的に崩壊してしまうと、FRBはインフレ退治を優先した
  • 世界中の長期金利が上昇しているときに、日銀だけが「指値オペで」0・25%に抑えようと思っても、しょせん無理です。円安を助長するだけで、日銀は膿をより一層ため込む結果となり、いずれ力尽きると思います。
  • 0・25%以上に長期金利が上昇すれば、時価会計上、日銀は債務超過になってしまうからです。債務超過になれば、海外の投資家たちがどういう行動をとるかを日銀は熟知しているから0・25%を死守し、債務超過を防いでいる
  • 為替であろうと金利であろうと、固定相場制を維持するためのファンダメンタルズとは逆の行為はコストが大変かかるうえに、政府・中央銀行といえども、その行為を維持するのは無理
  • 「いくらでも紙幣を刷れること」は「いつまでも信用ある紙幣を刷れること」とは違う
  • 中央銀行の信用が失われる最たるものは「債務超過」
  • MMTだと「ルーブル建ての国債を発行してロシア中央銀行に引き受けてもらえば、いくらでもルーブルを調達できる。戦費調達、問題なし」ということになりますが、誰もそんなことを言い出しません
  • 財政破綻かハイパーインフレかは、ビルの高層階で不幸にも火災にあったとき、焼死するか飛び降りて墜落死するかの違いでしかない
  • 地方銀行が苦しいのは、日銀が長期国債を爆買いして、長期金利と短期金利の差がほとんどなくなってしまったから
  • 矢野康治財務事務次官の論文「財務次官、モノ申す『このままでは国家財政は破綻する』」(「文藝春秋」2021年 11 月号)が大きな話題となりましたが、結局、忘れ去られてしまいました
  • 口当たりのいい政策ばかりを挙げたてて、人気取りと財政のばらまきでここまできた。それが、国と地方合わせてGDPの2倍以上の1千兆円超に上る借金となったのです。
  • 簿価会計だと、損切りができず、ずるずると評価損のみを抱えることになります。新しい投資行動には移れません
  • 日銀が長期国債を買う際、簿価会計を時価会計に変えなかったがゆえに長期国債の保有を増やし、財政規律を失わせ、これほど大きな財政赤字を作ってしまった
  • 2001年に設定された発行銀行券ルールとは、保有する長期国債の残高を発行銀行券以下に収めるという自主ルールは捨て去られた
  • ハイパーインフレを抑えるためには日銀を廃し、新中央銀行を作らざるを得なくなるだろうと思っています。
  • 今考えるべきは「日本のXデイに備えて財産を守ること」であり、儲けることではないと思います。儲けるのは、Xデイを生き残り、日本が大発展を再開する数年後でいいのです。
  • 今、円だけしか持っていなければ、円が石ころ化したとき、とんでもない貧困に陥ります。
  • 暗号資産はキワモノだと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、私は資産の一部に組み込むべきだと思っています。
Amazon紹介ページ
error: Content is protected !!
長谷川嘉哉監修シリーズ