睡眠時無呼吸症候群の
検査・診断・治療
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が止まる病気です。
「いびきがうるさい」 「日中、強い眠気がある」 「夜中に何度も目が覚める」
このような症状はありませんか?
これらは、SASの代表的な症状です。SASは、放置すると日中の眠気や集中力低下だけでなく、高血圧、心臓病、脳卒中などのリスクも高まります。今回は、SASの検査、診断、治療について分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
睡眠時無呼吸症候群の検査
岐阜県土岐市にあります、土岐内科クリニックではSASの検査を行っております。
SASの検査方法はいくつかありますが、当院では、
問診、簡易PSG検査、精密PSG検査といった段階を踏みます。
それぞれの検査について詳しく見ていきましょう。
問診
まず、医師による問診が行われます。ここでは、日中の眠気、いびき、夜間の中途覚醒などの自覚症状や、生活習慣、既往歴などについて詳しくお伺いいたします。
問診では、SASのリスク因子となる肥満、高血圧、喫煙などの有無も確認されます。例えば、BMI(体格指数)が25以上の肥満の方は、SASのリスクが高いと言われています。また、高血圧や喫煙もSASのリスク因子となるため、診察の際にこれらの情報も当院医師やスタッフにお伝えください。
簡易PSGによるスクリーニング検査
問診でSASの疑いがあると判断された場合、簡易PSG検査が行われます。これは、自宅でできる簡易的な検査で、指に装着したセンサーで血液中の酸素濃度や脈拍を測定します。近年では、小型で使いやすい検査機器も開発されており、自宅で手軽に検査できるようになっています。
簡易PSG検査の結果、SASの可能性が高いと判断された場合は、精密PSG検査に進みます。簡易PSG検査はあくまでもスクリーニング検査であり、確定診断を行うには精密PSG検査が必要となります。
精密PSG検査
精密PSG検査は、簡易検査で測定したセンサーに加えて、脳波、胸部、腹部等にもセンサーをつけて行う検査です。脳波、呼吸、血液中の酸素濃度、心電図、体位などを同時に測定することで、睡眠中の状態をより詳しく分析します。
精密PSG検査は、SASの確定診断に最も重要な検査です。この検査により、睡眠中の無呼吸や低呼吸の回数、血液中の酸素濃度の低下などを正確に把握することができます。
睡眠時無呼吸症候群の診断
精密PSG検査の結果を基に、医師がSASの診断を下します。診断基準は、1時間あたりの無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上とされています。AHIとは、1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を合わせたものです。
AHIが5〜15の場合は軽症、15〜30の場合は中等症、30以上の場合は重症と診断されます。AHIの値が高いほど、SASの症状が重いと考えられます。
睡眠時無呼吸症候群の治療

SASの治療法は、重症度や症状、原因によって異なります。軽症の場合は、生活習慣の改善(減量、禁煙、アルコール制限、睡眠時の体位改善など)だけで改善することもあります。
中等症以上の場合は、CPAP療法などの機器を使った治療が行われます。
その他、マウスピースや手術療法などの治療法もあります。自分に合った治療法を選択するために、医師とよく相談することが大切です。
SASは、適切な治療を行うことで、症状を改善し、合併症のリスクを減らすことができます。
岐阜県土岐市にある土岐内科クリニックでは睡眠時無呼吸症候群の検査、診察・診断、治療を行っております。お気軽にご相談、受診ください。
