斉藤孝さんの「思考中毒」。一瞬何?と感じるような題名です。しかし、読み進めると納得・納得・納得の内容です。自分自身、勤務医であったときは、休みの日には、あまり仕事のことは考えませんでした。しかし、20年前に開業してからは、365日、休みの日でも仕事のことを常に考えています。ある意味、うまくいっている経営者は思考中毒と言えます。本の中から一部ご紹介します。
- 何らかの成果を常に生み出している人は、「考えずにはいられない人」=「思考中毒」の人であるともいえます。
- 思考中毒の良いところは、人間の知性を 司る脳の前頭前野を活性化させることにより、心身を健全にする点にもあります。そこが薬物中毒やアルコール中毒の快感とは決定的に異なる点です。
- 「考えごと」は思考に含まれない 。「考えごと」をしているとき、実はほとんど脳は働いていません。
- 完璧な車線変更で乗客を早く目的地に運ぶ運転手さんは、まさに思考・判断・表現を実践している好例といえます。
- 私の実感では、仕事において考え続けられる人は1〜2割の割合で存在しています。
- つまり本来、人は考える行為が好きであり、考えることは快感なのです。大人になるに従って、いつの間にかその快感を忘れ、面倒になって避けているだけなのです。
- 君たちの将来は、考えることがストレスになって逃げだしたくなる人と、ワクワクしながら考える人という2つの道に分かれています。
- 最も β エンドルフィンの分泌が感じられるのは、苦難を乗り越えて何かを達成したときです。
- 同じように型を身につける場合であっても、考えながら取り組む人と、人から言われたまま取り組む思考停止状態の人とでは、技術に雲泥の差が生じます。
- いつまでも答えが出ない、成果につながらないと思ったら、いったん考えるのをやめて別のことを考える、あるいは別の角度から考える。これが思考の質を高めるときのポイント
- 臨戦態勢は観察力と大きく関係しています。考えている人は、あらゆる物事を漫然とスルーせずによく見ています。
- 要するに、考えている人は、インプットをする物事を「自分ごと」として認識しています。「自分ならどうするか」を考えているから、インプットをアウトプットに活用できるというわけです。