不動産投資をしている人とお話をしても、殆どの人がまともな投資になっていないことが不思議でした。今回の本を読んで、その理由が分かりました。不動産投資を考えている人には必読の書です。ただし騙されていることも知らずに、呑気に不動産投資をしている人の方が、ある意味幸せなのかもしれません。
- わずかな頭金で不動産投資を始めている人は少なくありません。ローンも簡単に借りられて、物件を見に行くこともせず、不動産を購入する。 待っているのは夢の家賃収入ではなく、赤字の穴埋めに四苦八苦する地獄
- 物件が見つからないというのは、「収益性が高い物件が見つからない」ということで、価格が高騰していることが要因
- 買いたい時に買う。始めたい時に始める。そんな発想で儲かるほど、不動産投資は甘くありません
- そこで出会うのは、毎月のノルマに追われている営業マンたちです。お客様のライフスタイルや、資産形成など、1ミクロンも考えていません
- ワンルーム投資は地獄への片道
- ワンルームを頭金ゼロで買っている人のほとんどは、貯蓄がないから頭金ゼロ、のパターンです。 はっきり申し上げましょう。 そういう人には不動産投資をする資格はありません
- ワンルーム投資は罠だらけ そのような結果になってしまう主な原因は、 家賃から考えて物件価格が高いこと、 頭金ゼロで借入額が多いこと、さらに サブリース手数料がかかること、の3つ
- サブリースの契約書には、近隣の相場や税負担などに応じて家賃を見直す、などと記載されており、ずっと一定の家賃を保証するとは書いてありません
- サブリースは事実上、途中解約ができず、解約できても違約金がかかる ケースがほとんど
- 日本にはたくさん消費者を守る法律があるのに、サブリース契約が途中解約できないのには、「借地借家法」 が影響しています。 借地借家法とは、本来、建物を使用占有している人を守るための法律で、所有者から追い出されて住むところがなくなると大変だから、借りている人に一定の権利を認めるというのがコンセプトです。守る相手は「その土地を使用している個人」です。 それがなぜか、住んでもいないサブリース業者にも適用されてしまうのは、法の不備だと言わざるを得ません。
- 損切りしか道はないものの親にも知人にも頼めないし、ローンを組んでも返せない場合、「自己破産するしかない」
- 「儲かった人がいる」のと、「みんな儲かっている」のとはまったく別の話
- 頭金も貯めずに、不動産投資の基本も学ばずに投資しても、そんな簡単に不労所得は得られない
- 不動産会社お決まりのセールストーク3本柱は、不労所得、税金対策、そして「保険代わりになる」
- ここで言う東京とは、東京都の 18 区です。 不動産業界では、東京 23 区から足立区、板橋区、北区、江戸川区、葛飾区を除いた地域を東京 18 区と呼び、競争力があると考えられている
- 大学の近くにワンルームを建てれば空室が出ない、という話を耳にすることが多いですが、これは神話、都市伝説です。 実は学生は大学の近くに住みたがりません。
- ポイントは、「5年後や 10 年後、自分だったら同じ値段でも買うか」、もう1つ、「何年後か、建物は古くなっていても、ある程度家賃が下がっていれば入居したいと思うか」、
- 不動産価格は景気などによって変動しますが、現在の水準では、東京 18 区・RC造の中古ビル一棟買いの予算は最低1億円程度を考えるとよさそう
- 私は「表面利回り6%が投資案件のリミット」と口酸っぱく言っている
- 万が一、2011年当時まで景気後退するようなことがあれば、表面利回りが 10%程度になるまでに価格を下げなければ売却できません
- まずは徳を積む、人に好かれる。いい人の周りにはいい人、いい情報が集まります。
- 90 年代のバブル期は個人の所得も上がっていた。でも、今回は個人の所得は上がらずに不動産と株価だけが上がっているという、とんでもない状況
- 今はとにかく年収を上げることと貯蓄を増やすことに 邁進 して、必ず来る買いの時期に備える、という戦術がいいのではないでしょう