今この本が人気です。
森信親・金融庁長官が剛腕を揮う、
金融改革の行く末と狙いが明らかになっています。
内容の一部をご紹介します。
① 企業の価値向上、経済の持続的成長と地方創生に貢献する金融業の実現
② 絶対につぶれない銀行を磨き続けることよりも、銀行の先にいる事業の成長や満足度の向上を優先する
③ むしろ担保や保証はないと融資ができなくなっている地銀こそが企業、経済の活性化、成長最も阻害している元凶では無いのだろうか?安全な銀行を作るだけで満足する金融行政に誰もが違和感を感じつつも、根本から変えようとは、森以前は誰も動こうとはしなかった。
④ 中小、特に零細企業は誤解を恐れずに言えば公私混同が当たり前と言うところが多い。会計の概念で言えば粉飾だらけ。しかし、よくも悪くもそれが現実で、その企業に地元の雇用と多くの人々の生活がかかっている。
⑤ 金融検査マニュアルと不良債権をあぶり出す資産査定検査、信用保証協会による100%の保証付融資の丸投げが地銀系のすべてを変えてしまった。つまり、顧客に向き合うのではなく、金融庁を向き、形式主義、書面主義、担保保証主義に変えてしまったのではないか?
⑥ 銀行マンはどんどんバカになっています。
⑦ お前は、できない理由を完璧に説明するが、それは、できない理由すらわからないと何も変わらない。できない理由が聞きたいんじゃない。0ではなく、1でもいいから成果を持って来い
⑧ 森長官はビジネスモデル競争論者だ。
⑨ 財務情報だけにしがみついていては、現実には地域の雇用も生活も経済も何一つ守れない
⑩ 5年程度の歴史しかない検査マニュアル、銀行の実力の結晶とも言える融資判断そのものを丸投げしてしまったのだ。銀行は完全にリスクから解き放たれる代わりに、企業の事業価値を見る目利き力を次第に失って行ったのだ
⑪ 保証協会は、そもそも事業再生を目的に設置された組織ではない。貸し渋り、貸し剝がしを防ぐため、金融機関が貸しやすくすることだけを目的とした制度だ。事業再生の能力は無い。
⑫ 稚内信用金庫:地域の為リスクは取る。そのために収益を上げた時、配当や役員賞与、職員への還元を行いたいと言う気持ちをこらえて、内部留保の充実に努めることだ。結果自己資本比率は全国平均の13%程度をはるかに上回る60%以上
金融関係者にはぜひ読んでいただきたい本です。