先日、『ファーストペンギン楽天 三木谷浩史の挑戦』を読みました。その中で、三木谷さん自身が、何本もの列車が同時に走る自分の頭の構造について、「他の人と違う。ADHD(注意欠陥・多動性障害)の傾向があるかもしれない」と自己分析をされてしました。本から抜粋すると、“小学校に入学した三木谷は、突如として授業に興味を失い、席を立って歩き出すことがあった。教師は三木谷を牽制した。それでも三木谷は席でじっとしていられず、いつも廊下に立たされた。「よく先生に呼び出されましてね。そりゃあもう、浩史には随分、手がかかりました」と母節子も笑いながら、当時を振り返る。この傾向は今も変わらない。興味のあるテーマについて質問している間は、ぐいぐい食いついてくるが、ツボを外すととたんに目から光が消え、興味を失ったことがわかる。こちらが質問のツボを間違えたわけではないのに、三木谷の頭の中で突然、別の列車が走り出すこともある。この場合も、三木谷は心ここにあらずの状態になり、「早く終わってくれないかなあ」と顔に出てしまう。記者泣かせの経営者である。”
ADHD(注意欠陥・多動性障害は多動性、不注意、衝動性を症状の特徴とする発達障害もしくは行動障害です。幼稚園などでは落ち着きがなく、先生がADHDの子ために取られてしまうほどです。かつては子供だけの症状であり、成人になるにしたがって改善されると考えられていましたが、近年は大人になっても残る可能性があると理解されています。その場合は多動ではなく、感情的な衝動性や注意力や集中力の欠如を認めます。
実は、ネガティブな印象のADHDですが、三木谷さんのような起業家には結構見られます。世の中の人は、大きく分けるとファーマーとハンターに分けられます。一般社会では、ファーマーの方が多いのですがADHDは典型的なハンターです。同じ環境でじっとしていることが出来ません。個人主義の強い意識、高い創造性、物事を始める能力があるため、起業する方が多いといわれています。しかし世の中は、ハンターのようなADHD経営者だけでは成り立ちません。彼らをマネジメントするファーマーがいるから会社が成り立つのです。ADHD経営者は常にその方々への感謝を忘れてはいけません、私もこの場を借りて、橋本院長、小森社長および全スタッフに感謝です。