長谷川千波さんの”営業の悪魔“を読むまでは、医者に営業は関係ないと思っていました。しかし読み進めると、”医師も営業マン?“と感じ始めました。本の中には以下のようなフレーズがありました
・ トップセールスマンは、本当にさりげなく質問を発します。聞き方についてもお客様が身構えないようにごく普通の言葉を組み合せます。
・ 売れない奴は、自分が心地よくなりたいから場の空気を換えたがる。売る実力があるものは、相手に心地よくなってもらうために空気を読んで最適なアクションを選択する
・ 自分の知っている拙い知識を全部伝えるのと、もっと深く知っていることの中から選び通った情報を伝えるのでは説得力にかなりの差が出る
これらは、診察室の中でも十分通用する話です。同じ病院の同じ診療科でも、医師によって患者数は大きく異なってきます。ある意味、患者数が増える医師は、トップセールスマンに近いスキルを身に着けているようです。その結果宗教的になり、ますます患者さんというか信者さんが増えていくのです。信者さんにとっては、まさに“同じ診療でも○○先生に診てほしい”ということになるのです。
ちなみに、医師になってからの評判は、授業中一番前に座っていた人よりも、適度に遊んでいたものの方が良いようです。これも遊びから、営業ノウハウをを学んでいたのかもしれません。
ところで、本の後半のトップセールスマンの言葉、『俺は、失敗を先に考えるお前のような思考回路を持っていないんだ』、これには納得です。自分も、他人に指摘されるまで、失敗を考えるということさえ知りませんでした。