【お薦め本の紹介】今こそ読むべき、『大恐慌の勝者たち』

【お薦め本の紹介】今こそ読むべき、『大恐慌の勝者たち』

新型コロナに伴う、世界的な金融の拡大。その後の副作用としてのインフレ抑制のために、各国が金利を上げることで金融を引き締めようとしています。そんな時にロシアのウクライナへの戦争。これって振り返ると、1929年に起こった世界大恐慌との共通点が見られます。

大恐慌ではすべてを失った敗者だけでなく、自らの意思と力で戦い抜いた本当の勝者がいたのです、玉手義朗さんの『大恐慌の勝者たち』はとても参考になります。是非一読してこの乱世を生き延びましょう。

  • ダウ平均が 29 年に付けたピークを超えたのは 54 年。アメリカの「失われた 25 年」とも呼ぶべき低迷の起点となったのが「元祖ブラックマンデー」であり、世界大恐慌
  • 1929年9月3日、381ドルの史上最高値を付けていたダウ平均株価は、 1932 年7月8日には 41 ドルと、およそ 10 分の1にまで大暴落
  • 1930年代の大恐慌だが、これ以降は一度も恐慌と呼ばれる事態は発生していない。
  • 株取引で成功を収めた者たちの足跡を振り返ると、大きく分けて2つのパターンがある。  第1のパターンは「予知型」第2のパターンは「イノベーション型」だ。
  • 彼らの存在によって、株取引は「投機」から「投資」へと進化し、「相場師」ならぬ「投資家」が生まれた
  • バルークが断固として排斥したのは、「特別情報」 逆に、バルークが信頼した情報の筆頭は「経済指標」
  • 株価の大底で買い、天井で売ろうとしてはならない。嘘つきでもない限り、これは不可能なことなのだ。
  • 市場で戦うことなく、傍観しているだけの経済学者の見解など、私は信じない
  • バリュー投資とは、目先の株価変動に目を奪われるのではなく、その企業が本来持っている価値(バリュー) を割り出し、割安になっている株を買うという手法。「価格変動(相場)」ではなく、「価値」に着目したところに、「投機」から「投資」への進化
  • 「バリュー投資の父」と呼ばれたグレアムは、「オマハの賢人」こと、大投資家ウォーレン・バフェットの師匠としても知られている。
  • グレアムはバリュー投資について、「吸おうと思えばまだ何ぷくかの余地がある『葉巻の吸いさし』を買うようなもの」と説明
  • 強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えていく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時
  • 縮小した需要に合わせるのではなく、需要を喚起できる魅力を備えた大胆な供給を仕掛けることで、映画市場の拡大均衡を目指した
  • 1930年代、アメリカの不況を深刻化させたのは、人々の恐怖心だった。大恐慌という得体の知れない怪物に恐れおののいた人々は戦意を失い、守りに入った。これが怪物を勢いづかせることになった
  • 大恐慌は、経済に発生する最も深刻な「病」だ。経済活動が低下して「体重」に相当するGNP(国民総生産) が急減し、「体温」や「血圧」である物価や株価も急低下、動きが緩慢になり、倒産や失業という「壊死」が広がっていく
  • 経済危機に対する治療法には大きく分けて2つの種類がある。「自由放任型治療」と「ケインズ型」
  • ケインズに従えば、大恐慌は経済の「拒食症」と考えることができる。需要という「食欲」が落ち込んだために、「食べ物」が売れない供給過多に陥り、生産者が失業している。この結果、経済が痩せ細り、瀕死の状態に陥っているというわけだ。
  • ヒトラーと高橋是清、そしてルーズベルト。3人の政治家たちは、ケインズ型治療を先取りすることによって、大恐慌の治癒に成功した。  しかし、その治療は深刻な「副作用」を引き起こした。巨額の財政赤字と、それを解消するために引き起こされた戦争
  • 大恐慌に勝利した政治家はいなかったし、政治に頼ろうとした者の中に勝利者はいなかった。本当の勝者は、自らの意思と力で戦い抜いた者にしかいなかった
  • 中国語で書くと、危機という言葉は二つの漢字でできている。ひとつは危険、もうひとつは好機である
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