先日、NHKのBS放送の番組内で、立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんが、しきりと勧めていた本が、ちきりんさんの「多眼思考 ~モノゴトの見方を変える300の言葉! 」です。最近は、マスコミも批判が怖いのか、本当の意見が言いにくくなっています。そんな中でもとても的を得た、まさに、「物の見方を変える言葉」が満載です。読んでいて、気持ちがスッキリしてきます。内容を一部ご紹介します。
- 「忙しい忙しい」って言うと、「私は人生で何が大事か、わかっていません」と言ってるみたいな気になる。
- 考えるのもスゴく大事なんだけど、あきらめるのも大事なんだよね。人生、思い通りになったりしない。
- 40 代とか 50 代の人ってさ、若い子に「夢を持って頑張れ」とか言ってるヒマがあったら、自分が夢を持って頑張ったほうがいいと思うよ。
- 「お金がないから自由に生きられない」と言う人は、何億円手に入れても同じことを言っていると思う。
- 「努力すればできる」とか言う人は、努力してもどうにもならないレベルのことに挑戦したことがないだけ。甘っちょろい世界で生きてきたってことなんだ
- 「思考力の高い人、低い人」がいるのではなく、「ナンも考えてない人」と「すごく考えてる人」がいる。
- すごい人に会って、憧れているようでは話にならない。悔しがらないと。
- 「僕は起業すべきでしょうか? それとも就職すべきでしょうか?」みたいな相談を受けるけど、そんなことをあたしに質問してる時点で起業なんて向いてない。
- あたしは女性だという理由で日本の一流大企業のほぼすべてから門前払いされた。そのことを心からラッキーに思う。もし男だったらああいう企業に入れていて、今頃、プチ引退なんて絶対できていなかった。
- 「退化しつつある組織」で働いていると、どうしても「社会全体が悪い方向に向かっている」ように思えてしまう。悪い方向に進んでるのはあなたの組織だけであって、社会全体は進化してるんですけど?
- 学校とマスメディアの2業界って、「世の中はとても公正で、クリーンで平等で、誰でも頑張れば報われる理屈の通る世界なのです」っていう、現実離れした嘘を子供たちに教え続けてるという意味ではよく似てる業界。
- 「日本のワーキングマザーは、お手伝いさんもベビーシッターも雇わず、仕事と子育てをやっている」と知ったら、欧米の女性とか驚愕するんじゃないの? 「そんなこと、どーやって可能なの?」とか問われ
- オレオレ詐欺で2000万円だまし取られた高齢者が、いったい全部でいくらの資産をもっているのか、そーゆーのを特集した番組を作って欲しいもんだ。
- なんでこんな制度(配偶者控除) が廃止できないかというと、投票率の高い世代( 50 代、 60 代、 70 代) の家庭においては、今でも妻は専業主婦という比率が高いから。
- 「最近の若者はダメだ」と言ってる中高年やシニアは、「自分が、最近のイケてる若者に相手にされていないだけ」ということに気がついていない。
- 日本の根本的な問題は、富裕層への税率が高いことではなく、お金を稼ぐということへのリスペクトのなさだ。
- 「アメリカって失敗が許される社会なんですよね?」とか言う人がいるんだけど、「許される」ってまるで悪いことみたいじゃん。もはや失敗=悪いこと、というコンセプトが古い。
- まさか教育関係者まで、パソコンが使えなくてもスマホが使えれば良いと思ってるんじゃないでしょうね? 情報の消費端末と、情報産業を創っていくマシンの違いがわかってないようではお話にならないのだ。
- 変化が嫌いな人ってさ、過去に生きてる人なんだ。
お薦めです。