孤舟by渡辺淳一 ③

先回までお話ししたように、人間は60歳を超えてからも働く必要があります。

金銭を稼ごうと思うと、今の時代難しいかもしれませんが、自分の知識を社会に還元すると考えてはいかがでしょうか?

私もNPO法人でグループホームを運営していますが、開設時より、60歳を超えた方々に事務長をお願いしてきました。

我々40歳代では、入居者さんのご家族に十分な信頼を得る事はできません。

人生経験豊富な事務長に助けていただくと、随分ご家族は安心されるようでした。

もちろんそれほどの給与を支払う事はできませんが、生甲斐として働いていただいています。

我々も、大変感謝しています。

先日も、新聞に“なり手のいない民生委員”の問題が取り上げられていました。


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定年後の方々が、自分の趣味にだけ没頭しているのは、勿体無くはないでしょうか?

本気で探せば、いくらでも仕事はあるではないでしょうか?

但し、団塊の世代の方を見て感じるのは、バブルの経験をいかに忘れ去っているかです。

孤舟の主人公も昭和バブル(1980年から1992年)に、あまりに良い思いをしたため、変なプライドを持ってしまっているようです。

その為、新しい仕事に対して柔軟な対応ができなくなるようです。

ある意味、1980年から1992年のバブル時代に良い思いをしなかった世代、もしくは経験しなかった世代は幸せなのかもしれません。

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